飛行ルート作成
本項では、FlightHub 2のプロジェクト内で作成することができる自動飛行ルートについて詳しく解説します。FlightHub 2の飛行ルート作成では、基本的には送信機のアプリケーションであるDJI Pilot 2で行えることは全て可能であり、それに加えPCの大画面上の立体マップに対して作成できるため、使いこなせれば業務効率もぐんとあがります。
※本記事の内容は作成時点の情報に基づいています。最新の仕様や情報は変更される可能性があります。
■飛行ルートの作成の流れについて
プロジェクト内の上から6番目のアイコンである「Flight Route Library」を選択し、右上にある「+」をクリックし、以下の情報を入力して飛行ルートを作成します。
1.ルートタイプ
「ウェイポイントルート」「エリアルート」「斜面ルート」「幾何学ルート」「スマート3Dキャプチャー」がサポートされています。
2.航空機を選択
Matrice 30 シリーズ、Mavic 3 Enterprise シリーズ、Matrice 3D シリーズ、Matrice 4 Enterprise シリーズ、Matrice 4D シリーズがサポートされています。
3.モデルを選択
選択したシリーズ内の航空機モデルを選択します。
4.アクセサリー(Matrice 4D シリーズのみ)
搭載しているアクセサリー(AS1スピーカーとAL1スポットライト)を選択します。複数選択可能です。
5.ルート名
ルート名を入力します。60文字以内で作成可能です。
■飛行ルートの種類について
FlightHub 2で作成できる自動飛行ルートのタイプとしては現時点で5種類存在していて、業務現場の状況や業務内容ごとに適したルートが異なります。
以下に紹介する5種類のうち、行う業務に最適と思われるルートタイプを選択して作成していきましょう。
1.ウェイポイントルート
ウェイポイントルートは、ドローンの通り道をマップ上で指定していき、各地点(ウェイポイント)ごとにドローンに実行してほしいアクションを追加(写真・動画撮影、ジンバル操作、スピーカーライトetc.)することで自動飛行ルートを設定するモードです。
太陽光施設・構造物などの設備点検や、夜間パトロールなどの巡視運行の場合は、このルートタイプが最適となります。
DJI Pilot 2(送信機のアプリ)でもウェイポイントルートが作成可能ですが、FlightHub 2では2.5次元マップ上で仮想航空機を立体的に動かしながら設定できるので、非常に直感的にルート作成が可能です。
ウェイポイントルートの作成方法の詳細はコチラ
ウェイポイントルートの作成方法の詳細
左メニューのFlight Route Libraryを選択し、右上にある「+」をクリックします。
Route TypeをWaypointRouteに設定し、航空機モデルを選択します。
1-1.グローバル設定を設定します。
グローバル設定とは全ウェイポイントに対して適応される設定です。まず、グローバル設定をした後、ウェイポイントを追加していき、各ウェイポイントごとに個別設定をしていく流れとなります。
グローバル設定の設定方法の詳細はコチラ
グローバル設定の設定方法
・基準離陸地点を設定します。
機体の正しい場所またはDOCKの位置に離陸ポイントとして選択します。
DOCKの位置を離陸ポイントとして設定することをお勧めします。
・Camera Settings
可視光カメラ、赤外線カメラでの撮影を選択します。
赤外線カメラを搭載しているモデルではIRを同時に選択することができます。
スマート低照度は「Take Photo(Fixed Angle)」でのみ使用できます。
有効にすると、デバイスはさまざまな照明条件で動作し、低照度環境でも明るく鮮明な写真を撮影できますが、写真を撮るのに時間がかかります。
・安全離陸高度を設定します。
Direct Ascent:航空機は出発地点の高度まで上昇し、出発地点まで直接飛行します。
Safe Takeoff:航空機は出発地点まで飛行する前に安全な離陸高度まで上昇します。
「Direct Ascent」を選択し、安全な離陸高度を近くの障害物より
20m以上高く設定することをお勧めします。
・高度モード「Altitude Mode」を選択します。
ほとんどの場合、ALTまたはAGL高度モードを選択し、実際のニーズに基づいて飛行高度を設定することをお勧めします。
・Global Flight Speed
「Global Flight Speed」は航空機の最大飛行速度です。
実際の用途に合わせて速度を設定してください。
・詳細設定「Advanced Settings」
・Takeoff Speed
離陸速度を設定します。飛行する場所の状況などを踏まえて安全な速度に設定してください。
・Waypoint Type
5種類のルートの通り方から選択をします。
・Aircraft Yaw
航行中の航空機の向きを設定します。
「ルートに沿う」、「マニュアル」、「向きを固定する」の3種類から選択します。
・Gimbal Control
ジンバルの操作を設定できます。
「マニュアル」、「ウェイポイントごとに設定する」の2種類から選択します。
・Upon Completion
自動航行が終了した後の行動を選択できます。
「Return to Home」、「開始地点でホバリング」、「タスクの終了」、「その場で着陸」の4種類から選択します。
・Bypass Obstacle
有効にすると、航空機はタスク中に障害物を回避しようとします。
航空機が障害物を回避できない場合、タスクは中断されます。
1-2.ウェイポイントを追加します
ウェイポイントの追加方法は2通りあります。
①キーボードを使ってマップ上の仮想の機体を動かして、[space]を押してその場所に追加
[shift]+[space]を押して選択したウェイポイントの後にウェイポイントを挿入
②右上のを押してマップ上の任意の箇所を左クリックして追加
[Ctrl]+左クリックで選択したウェイポイントの前にウェイポイントを挿入
[Alt]+左クリックで選択したウェイポイントの後にウェイポイントを挿入
キーボードでの操作方法の詳細はコチラ
キーボードでの操作方法
[1] 広角カメラに変更 |
[2] ズームカメラに変更 |
[E] 右に回転 | [Q] 左に回転 |
[W] 前進 | [S] 後退 |
[A] 左に移動 | [D] 右に移動 |
[Z] 下降 | [C] 上昇 |
[F] 現在の仮想航空機の位置に「固定アングルで撮影」アクションを追加する。 |
[Space] 現在の仮想航空機の位置にウェイポイントを追加します。 |
[Shift]+[F] 現在のアクションの後に「固定アングルで撮影」アクションを挿入する | [Shift]+[Space] 現在のウェイポイントの後にウェイポイントを挿入 |
[X] 仮想航空機の速度モードを切り替える | [V] マウスルック機能を有効にする。 [V]または[ESC]を押して終了 |
[←] 一つ前のウェイポイントアクションを選択 | [→] 一つ次のウェイポイントアクションを選択 |
[↑] 一つ前のウェイポイントを選択 | [↓] 一つ次のウェイポイントを選択 |
[~] マップと一人称視点の表示を切り替える |
※キーボードのレイアウトはお使いの物によって異なる場合がございます。
1-3.カメラビューを設定します。
ウェイポイントごとにカメラの向きを設定するにはジンバルのティルト角と機体のヨー角を設定する必要があります。
・ジンバルのチルト角の設定
設定したいウェイポイントを選択し、Moreを選択します。
Gimbal Tiltを選択してスライドバーで調整をします。
・機体のヨー角の設定
設定したいウェイポイントを選択し、Moreを選択します。
Aircraft Yawを選択してスライドバーで調整をします。
グローバル設定で「Aircraft Yaw」の設定を「Along Route」にしている場合は、次のウェイポイントを設定したときにヨー角はリセットされます。「Manual」にしている場合は、次のウェイポイントを設定したときにヨー角は引き継がれます。
・Flight Route Edit Settings
新しいウェイポイントを追加する際に、姿勢情報の同期をサポートしています。
この機能を有効にすると、ウェイポイントを追加するタイミングで、バーチャル機体のジンバルのヨー角・チルト角、機体のヨー角、カメラのズームレベルが自動的に記録され、それらのデータがアクションリストに追加されます。
1-4.各ウェイポイントにアクションを設定します。
・[F] キーを押して、現在のウェイポイントに「写真を撮る (固定角度)」アクションを追加できます。仮想航空機がウェイポイント上にない場合は、「写真を撮る (固定角度)」アクションを含むウェイポイントが自動的に追加されます。
・[Shift]+[F]を押すと、選択したアクションの後に「写真を撮る(固定角度)」アクションが挿入されます。仮想航空機が現在のウェイポイント上にない場合は、「写真を撮る(固定角度)」アクションを含むウェイポイントが自動的に挿入されます。をクリックすると、さらに多くのウェイポイントアクションが表示されます。
ウェイポイントアクションの詳細はコチラ
現在の仮想航空機の位置にウェイポイントを追加 |
写真撮影(固定角度)アクションを追加 |
パノラマ写真撮影 |
インターバル撮影終了 |
録画開始(航空機のヨーとジンバルのパン角度、カメラのズーム比が同時に記録されます) |
録画停止 |
タイムインターバル撮影開始 |
距離インターバル撮影開始 |
ホバリング |
航空機のヨー角 |
ジンバルのティルト角 |
ジンバルのヨー角 (M30シリーズのみ) |
写真撮影 |
カメラのズーム設定 |
フォルダ作成 |
|
スピーカー設定 |
放送の開始 |
放送の停止 |
|
スポットライト設定 |
スポットライトオン |
スポットライトストロボ |
スポットライトオフ |
インテリジェント認識 |
インテリジェント認識の開始 |
インテリジェント認識の停止 |
現在の姿勢を記録する |
1-5.その他の設定
・Waypoint List
追加されたウェイポイントとウェイポイントアクションを表示します。
ウェイポイントまたはアクションアイコンをクリックすると、ウェイポイントが中央に表示されます。
・Reverse Flight Route
をクリックするとウェイポイントの順番が逆になります。
以下のウェイポイントアクションペアが含まれる場合は飛行ルートの反転を行っても動作が正しく行われるように自動で切り替えを行う確認が表示されます。
・Start Recording + Stop Recording ・Start Timed Interval + Shot End Interval Shot
・Start Distance Interval Shot + End Interval Shot
・Spot Lights On + Spot Lights Off ・Start Broadcasting + Stop Broadcasting
・Start Intelligent Recognition + End Intelligent Recognition
・Waypoint TypeとAircraft Yawの設定
グローバル設定で全体の飛行のWaypoint TypeとAircraft Yawを設定しますが、ウェイポイントごとに別の設定を適用することも可能です。
アイコン右下の青いマークをクリックすることによって選択中のウェイポイントのWaypoint TypeとAircraft Yawを変更することができます。
・ No-Return Pointの追加
ウェイポイントルートを編集する際、障害物が上空にあるウェイポイントを帰還不能ポイントとしてマークすることができます。
その帰還不能ポイントの前のウェイポイントから次のウェイポイントまでのルートは、帰還不能エリアとしてマークされます。(前のウェイポイントと次のウェイポイントの両方は含まれません)
航空機が帰還不能エリアにあり、RTHが指示された場合、そのエリアから離脱してから、航空機はルートに従い、RTH高度まで上昇してホームポイントに戻ります。
下の写真のように、ウェイポイント③は帰還不能ポイントであり、黄色の線はRTHルートです。
帰還不能ポイントの追加方法はウェイポイントを選択して右クリックし、「Set as no-return point」を選択します。選択をするとWaypoint Listの数字とマップ上のポイントの上に赤くラインが入ります。
連続するポイントを設定するには[shift]を押しながらか開始地点と終了地点を選択することでまとめて設定することができます。
・AI Spot-Checkのやり方
AI Spot-Checkは一度飛行を行い、写真が撮影された後に設定可能になります。
飛行ルートの編集をもう一度開き、Take Photoで撮影されたメディアを表示できます。画像上のAI Spot-Checkをクリックし、青いフレームを左右または回転して、選択する対象を調整します。
対象を調整した後、タスクを再度実行します。航空機は調整された角度に基づいてAI Spot-Checkを実行し、目的のビューを撮影します。
・Intelligent Recognitionの設定
Intelligent Recognitionは可視光写真と赤外線写真の両方を同時に識別することはできません。
Intelligent Recognitionが開始されると、アクティブな状態が継続的に維持されます。アラートがトリガーされると、事前に設定されたアクションが自動的に実行されます。アクションが完了すると、インテリジェント認識は10秒間隔で再アクティブ化し、アラートの繰り返しを回避します。
Intelligent Recognitionは、End Intelligent Recognitionを実行するか、ルートの最後に到達すると自動的に無効になります。Start Intelligent Recognitionを再度実行するには、まず停止アクションを追加して、アクションが確実にペアになるようにします。
現バージョンでは、Intelligent Recognition、AI Spot-Check、Speakerは相互に排他的です。同じルートにこれらの組み合わせを追加しないでください。
Intelligent Recognitionの設定方法(可視光)の詳細はコチラ
Intelligent Recognitionの設定方法(可視光)
Intelligent Recognitionを有効にした後、可視光を選択し、関連パラメータをここで設定することができます。
Warning Threshold:認識対象として、人、車両、船舶のオプションを選択でき、警告の閾値を設定できます。(最大値は128です)
Recognition Area:認識するエリアを設定できます。特定のエリアのみを認識する必要がある場合に有効です。
例えば、カメラビューに2車線の道路が写っており、特定の車線のみを認識したい場合、をクリックした後、マップ上にマークされた領域注釈の名前をクリックして認識領域を指定できます。
選択した領域はピンク色でハイライト表示されます。認識領域の境界線は参考用であり、境界線上のオブジェクトは正確に認識されない場合があります。
Triggered Actions:設定された閾値に達した後のアクションを選択できます。下記のアクションが選択でき、複数選択が可能です。
Take Photos:閾値に達すると、各対象物の写真が撮影されます。対象物が移動している場合は、対象物が撮影されない場合があります。 これらの写真は、ルートファイルのルートディレクトリに保存されます。タスク中に仮想コックピットに入って、写真はリモートコントロールに保存されます。
Record Videos:ビデオ録画が開始され、設定された時間継続した後、ルートが再開されます。
Wait for Takeover:航空機はホバリングし、ユーザーの介入を待ちます。設定された時間経過後、ルートを継続します。
Warning Messages:警告メッセージと内容は、警告発生後に特定のユーザーにプッシュ通知されるように設定できます。
タイトルは最大60文字、内容は最大120文字まで入力できます。中国語、英語、および一般的な記号以外の文字を入力しないでください。警告メッセージがプッシュ通知される際には、スナップショットと位置情報も同時にプッシュ通知されます。ビデオ伝送信号の不具合などの問題により、一時的に写真がメッセージに読み込まれない場合があります。
Intelligent Recognitionの設定方法(赤外線)の詳細はコチラ
Intelligent Recognitionの設定方法(赤外線)
Intelligent Recognitionを有効にした後、赤外線を選択し、関連パラメータをここで設定することができます。
Warning Threshold:温度認識の閾値を設定できます。上限と下限は-20℃から550℃です。推奨される温度範囲は-20℃から150℃です。
Palette:赤外線写真のパレットを設定できます。
Triggered Actions:設定された閾値に達した後のアクションを選択できます。下記のアクションが選択でき、複数選択が可能です。
Record Videos:ビデオ録画が開始され、設定された時間継続した後、ルートが再開されます。
Wait for Takeover:航空機はホバリングし、ユーザーの介入を待ちます。設定された時間経過後、ルートを継続します。
Warning Messages:警告メッセージと内容は、警告発生後に特定のユーザーにプッシュ通知されるように設定できます。
タイトルは最大60文字、内容は最大120文字まで入力できます。中国語、英語、および一般的な記号以外の文字を入力しないでください。警告メッセージがプッシュ通知される際には、スナップショットと位置情報も同時にプッシュ通知されます。ビデオ伝送信号の不具合などの問題により、一時的に写真がメッセージに読み込まれない場合があります。
2.エリアルート
エリアルートは、2Dのオルソ画像(Googleマップのようなもの)や3Dのモデルデータを作成するために、作成対象のエリア(または構築物)を範囲で指定し、データの地上解像度(GSD)を設定することで、自動でルート経路および高度が設定されるルートタイプです。
ドローンによる写真測量や、建設現場の進捗管理、簡単な構造物の形態変化確認の場合は、このルートタイプが最適です。
DJI Pilot 2(送信機のアプリ)でもエリアルートが作成可能ですが、FlightHub 2ではマップ上に構築済みの3Dモデルをインポートしたものに対して設定できるので、Pilot 2に比べてより高精度にルート作成が可能です。
エリアルートの作成方法の詳細はコチラ
エリアルートの作成方法の詳細
左メニューのFlight Route Libraryを選択し、右上にある「+」をクリックします。
Route TypeをWaypointRouteに設定し、航空機モデルを選択します。
1-1.グローバル設定を設定します。
グローバル設定とは自動航行全体で共通して適応される設定です。
グローバル設定の設定方法の詳細はコチラ
グローバル設定の設定方法
・基準離陸地点を設定します。
機体の正しい場所またはDOCKの位置に離陸ポイントとして選択します。
DOCKの位置を離陸ポイントとして設定することをお勧めします。
・マッピング領域を描画します。
最後のポイントを打つ際(以下の写真の場合は4点目)はダブルクリックをすることでエリアを指定できます。
・Select Lens
可視光カメラ、赤外線カメラでの撮影を選択します。
赤外線カメラを搭載しているモデルではIRを同時に選択することができます。
・Photo Collectionの設定
実際のニーズに合わせて収集方法を選択します。2Dモデルの構成には、オルソコレクションを選択します。高品質な3Dモデルの構成には、オブリークコレクションを選択します。3Dモデルの品質要件が高くない場合、またはマッピングエリアに建物や大きな高度差がない場合は、オルソコレクションモードを選択して、3Dモデルの構成に必要なデータを効率的に収集することもできます。
Oblique Collectionを選択した場合は、収集効率を向上させるためにSmart Obliqueを有効にすることをお勧めします。Smart Obliqueを有効にすると、機体はマッピングエリアを異なる角度から順番に撮影し、少ない回数でデータ収集が可能になります。
・GSD(地上解像度)の設定
GSD(Ground Sample Distance)とは、地上の隣接する2つのピクセル間の物理的な距離です。
GSD 値が小さいほど、解像度が高く、データ サイズが大きくなります。GSD値を調整すると、飛行高度などのパラメータに影響します。
「Oblique Collection」を選択すると、「Oblique GSD」パラメータが表示され、スイング角度で撮影した写真の GSD が示されます。「Gimbal Angle」を変更すると、「Oblique GSD」パラメータに影響します。
・Safe Takeoff Altitude、Altitude Mode
安全離陸高度と高度モードを設定します。
離陸後、機体はまず垂直に上昇し、安全な離陸高度に達した後、選択した飛行ルートに沿って飛行します。DJI Dock 2の設置場所の近くに高い建物がある場合は、離陸高度をその高い建物よりも少なくとも20メートル高く設定することをお勧めします。
安全な離陸高度が最初のウェイポイントの高度よりも高い場合、機体は安全な離陸高度で最初のウェイポイントまで飛行します。
安全な離陸高度が最初のウェイポイントの高度よりも低い場合、機体は最初のウェイポイントの高度まで垂直上昇し、その後最初のウェイポイントまで飛行します。
ASL:海面からの高度を飛行高度として設定します。 航空機は、この高度で一定に飛行します。
ALT:離陸地点からの高度を飛行高度として設定します。 航空機は、この高度で一定に飛行します。
AGL: 航空機下の地面に対する飛行高度を設定します。 航空機は、地上の起伏に応じて飛行高度を調整し、地上に対する一定の高度を確保します。
AGLを選択した場合は、高度変化のある飛行ルートを生成するために、マッピング対象地域の標高モデルをインポートする必要があります。標高モデルは、以下の3つのソースから取得できます。
・DJI FlightHub 2内蔵のグローバル標高データ:DJI FlightHub 2は、すぐに使える内蔵標高データを提供します。標高データの誤差範囲は10~30メートルです。
・既存の標高モデルのインポート:モデルライブラリで[import]をクリックし、標高モデルファイルをアップロードし、[Display Model on Map once Imported]を選択します。DJI Terraで生成された標高データファイルをアップロードするには、dsm.tifまたはgsddsm.tifファイルをアップロードします。
ファイルをアップロードした後、「Map Models」ページに移動し、アップロードした標高モデルファイルを選択し、「Load elevation data」アイコンをクリックします。
※Pilot2ではDSMファイルをインポートすればルートは自動で標高を認識しますが、FlightHub2では楕円体高で作成したDSMファイルまたは、DOMファイルをインポート後、[Load elevation data]をクリックして必ず標高データの取得を行ってください。詳しくはQ&Aをご覧ください。
・DJI FlightHub 2 でのクラウドベースのモデル再構築(推奨):エリアルートに沿った飛行タスクが完了した後、DJI FlightHub 2 を使用してクラウドベースのモデル再構築を実行できます。
一般的に、読み込んだ標高データは内蔵のグローバル標高モデルよりも正確です。そのため、地形追従には内蔵のグローバル標高データではなく、読み込んだ標高データが使用されます。読み込んだ標高モデルの適用範囲外では、グローバル標高データが使用されます。
異なる標高データを持つ複数のベースマップが同時に読み込まれ、ベースマップが重複する場合は、重複する領域で最も高い標高が、飛行の安全性を確保するための地形追随ルートの設計に使用されます。
・Global Flight Speed
飛行ルートを飛行する際の航空機の速度。 写真収集効率を高めるために、値を15m/sに設定することを推奨します。
・Course Angle
生成されたルートのコース角度を調整します。
・Elevation Optimization
有効にすると、飛行ルートを完了した後、航空機はマッピングエリアの中心に向かって飛行し、傾斜角度の写真を連続撮影して標高データの精度を向上させます。より正確な標高情報を取得するには、標高最適化を有効にすることをお勧めします。
・Upon Completion
自動航行が終了した後の行動を選択できます。
「Return to Home」,「開始地点でホバリング」,「タスクの終了」,「その場で着陸」の4種類から選択します。
・Advanced Settings
・Takeoff Speed
離陸速度を設定します。飛行する場所の状況などを踏まえて安全な速度に設定してください。
・Side/Forward Overlap Rate
高いオーバーラップ率は、航空機が撮影した隣接する写真間のオーバーラップを増やし、マッピング精度を向上させますが、マッピング効率は低下します。
・Margin
マッピング領域にマージンを設定すると、飛行領域が広がり、モデルの端がぼやけるなどの問題を回避できます。
・Photo Mode
「Timed Interval Shot」と「Distance Interval Shot」のいずれかを選択することができます。
・Custom Camera Angle
この設定はデフォルトでは無効になっています。有効にした後は、飛行中にカメラアングルを調整することができます。この機能により撮影範囲が変更される場合がありますのでご注意ください。
・Route Start Point
クリックして、地図上の飛行ルートの開始ウェイポイントを設定します。
・Custom GEO Zone Obstacle Bypassing
有効にすると、飛行ルートはマッピングエリア内のGEOゾーンを回避し、GEOゾーンの端では飛行速度が減速されます。
※プロジェクトのカスタムGEOゾーンに変更があった場合は、タスクの失敗を避けるために、飛行ルートエディタで飛行ルートを速やかに更新してください。
・Bypass Obstacle
障害物回避が有効になっている場合、航空機は飛行ルート上の障害物を回避しようとします。回避に失敗した場合は、飛行タスクが中断されます。障害物回避は、予期せぬマッピング結果をもたらす可能性があります。
3.斜面ルート
斜面ルートはいわば、エリアルートの応用版です。エリアルートでは範囲指定した面が水平に固定であるのに対して、斜面ルートは範囲指定した面を自由に傾けて斜面に対して平行に設定可能であり、撮影したい斜面に対してカメラの向きを直角に設定することが可能です。
構造物の壁面や法面等のオルソ画像を作成したい場合は、このルートが最適です。
DJI Pilot 2(送信機のアプリ)でも斜面ルートが作成可能ですが、FlightHub 2ではマップ上に構築済みの3Dモデルをインポートしたものに対して設定でき、Pilot 2では2Dマップ上でしか設定できなかったところが2.5次元マップ上で設定できるので、非常に設定が楽になりました。
斜面ルートを作成する前に、FlightHub 2上でモデリング(第7項参照)するか、3Dモデルをインポートして、マップ上にモデルを表示させる必要があります。
斜面ルートの設定方法の詳細はコチラ
斜面ルートの設定方法
1.マップ上のモデルを元に、マッピングする傾斜の範囲を作成します。
カーソルを移動させて、傾斜面に沿ったマッピング領域を作成します。同時に[Shift]キーを押して分度器を有効にし、傾斜角度を調整します。クリックしてマッピング領域を確認します。
2.マッピング領域を編集するにはマッピング領域をクリックします。
頂点をドラッグするか、3Dマニピュレーターを使用してマッピングエリアを調整します。3Dマニピュレーターは、3つの移動矢印と回転円で構成されています。X、Y、またはZ軸を押してドラッグすると、対応する方向に沿ってマッピングエリアを移動できます。
回転円を押してドラッグすると、対応する軸平面に沿ってマッピング領域が回転します。[Shift] キーを同時に押すと分度器が有効になり、傾斜角度を調整できます。
・基準離陸地点を設定します。
機体の正しい場所またはDOCKの位置に離陸ポイントとして選択します。
DOCKの位置を離陸ポイントとして設定することをお勧めします。
・Select Lens
可視光カメラ、赤外線カメラでの撮影を選択します。
赤外線カメラを搭載しているモデルではIRを同時に選択することができます。
・GSDの設定
GSD(Ground Sample Distance)とは、地上の隣接する2つのピクセル間の物理的な距離です。
GSD 値が小さいほど、解像度が高く、データ サイズが大きくなります。GSD値を調整すると、斜面との距離のパラメータに影響します。
・Safe Takeoff Altitude、Distance to Slope
安全離陸高度と斜面までの距離の設定をします。
Flip Mapping Areaをクリックすると斜面の反対側にルートを反転させることができます。
・Global Flight Speed
飛行ルートを飛行する際の航空機の速度を設定します。
・Flight Route Direction
飛行ルートの方向を選択します。
Horizontal(水平)かVertical(垂直)かを選択できます。
・Upon Completion
自動航行が終了した後の行動を選択できます。
「Return to Home」,「開始地点でホバリング」,「タスクの終了」,「その場で着陸」の4種類から選択します。
・Advanced Settings
・Takeoff Speed
離陸速度を設定します。飛行する場所の状況などを踏まえて安全な速度に設定してください。
・Side/Forward Overlap Rate
高いオーバーラップ率は、航空機が撮影した隣接する写真間のオーバーラップを増やし、マッピング精度を向上させますが、マッピング効率は低下します。
・Photo Mode
「Timed Interval Shot」と「Distance Interval Shot」のいずれかを選択することができます。
・Route Start Point
クリックして、地図上の飛行ルートの開始ウェイポイントを設定します。
4.幾何学ルート
幾何学ルートは、いわばエリアルートの立体版です。直方体型か円柱型の構造物に対して、離隔距離を設定することで構造物の周りを3Dマッピングするルートタイプです。
ビルや展望台といった比較的単純な構造物を詳細に3Dモデル化することによる景観保全などの場合に、最適なルートとなります。
DJI Pilot 2(送信機のアプリ)でも幾何学ルートが作成可能ですが、FlightHub 2ではマップ上に構築済みの3Dモデルをインポートしたものに対して設定でき、Pilot 2では2Dマップ上でしか設定できなかったところが2.5次元マップ上で設定できるので、非常に設定が楽になり、より明確に設定できるようになりました。
幾何学ルートを作成する前に、FlightHub 2上でモデリング(第7項参照)するか、3Dモデルをインポートして、マップ上にモデルを表示させる必要があります。
幾何学ルートの設定方法の詳細はコチラ
幾何学ルートの設定方法
1.地図をクリックして、マッピングされるエリアの下部または上部のベースを作成し、Polygonal prismとCylinderのマッピングを切り替えるためにクリックします。(左:Polygonal prism 右:Cylinder)
2.3Dマップに切り替えて、カーソルを移動させて高さを設定し、再度クリックして確定します。
3.領域の編集
エッジまたは頂点をドラッグするか、頂点間に頂点を追加して、マッピング領域を調整します。また、ユーザーはZ軸をドラッグしてマッピング領域を垂直方向に移動させることもできます。
また、円筒形のマッピング領域では、以下の操作も可能です。
上部または下部ベースのエッジをドラッグして高さを調整します。
上部または下部ベースの中心をドラッグして円筒を水平方向に移動します。
上部または下部ベースの頂点をドラッグして半径を調整します。
Z軸をドラッグして円筒を垂直方向に移動します。
・幾何学ルートと対象物の距離を30メートル以上離すことを推奨します。衛星信号に影響が出る可能性があります。
・ガラスの壁のマッピングは避けてください。
・航空機が作業を行う際には、十分なスペースを確保してください。建物の間の狭い空間や、木々が多い場所で作業を開始することは避けてください。
・飛行の詳細を確認する際や作業中は、RTKが適切に動作していることを確認してください。
5.スマート3Dキャプチャー
スマート3Dキャプチャーは、いわば幾何学ルートの応用版です。円柱や直方体といった単純な構造物だけでなく、複雑な形状をした構造物に対して、離隔距離を設定することで構造物の周りを3Dマッピングするルートタイプです。
城郭や鉄塔といった複雑な構造物を詳細に3Dモデル化することによる景観保全などの場合に、最適なルートとなります。
スマート3Dキャプチャーは、事前にモデリングしたい構造物の周りをエリアルート飛行した後、撮影データをFlightHub 2上でモデリングすることで生成できるラフモデルに対して作成する必要があります。
FlightHub 2のユーザーは、DOCKからアップロードした写真やメディアファイルライブラリからインポートした写真を使用してラフモデルを作成できます。ラフモデルが作成された後、スマート3Dキャプチャの飛行ルート生成にそのモデルを選択できます。
この機能は現在、Matrice 4エンタープライズシリーズの航空機でのみサポートされています。FlightHub 2でルートが生成された後、Pilot 2からルートを取得できます。
Pilot 2のスマート3Dキャプチャー機能と比較すると、FlightHub 2の同機能は、大規模なルートの計画と管理に適しています。ラフモデルのマッピング性能は、送信機よりもクラウドの方が優れています。特定の用途に応じて、Pilot 2またはFlightHub 2を柔軟に使い分けてスマート3Dキャプチャーを行うことをお勧めします。
スマート3Dキャプチャーの設定方法の詳細はコチラ
スマート3Dキャプチャーの設定方法
1.フライトルートライブラリでスマート3Dキャプチャルートを選択するか、Pilot 2からアップロードしたルートを編集します。
2.ルート計画用のラフモデルを選択します。モデルマッピング前にスマート3Dキャプチャ用のラフモデルが有効になっていない場合、モデルは利用できません。
3.モデル上にマッピングエリアを描画すると、選択したエリア内の最高点と最低点に基づいて、3Dエリアが自動的に生成されます。マッピングエリアにはサイズ制限があります。エリアが大きすぎる場合、エリアが赤くなり、ルートを生成できません。大きなシーンは分割して、1つの部分からデータを収集することをお勧めします。
4.下部でシーンに応じて、点群表示モードを「Altitude」または「RGB」モードに切り替えたり、点群の密度を変更したりすることができます。
・モデルの調整
モデルを調整するには、右上の角のをクリックしてカスタムモデルを作成します。モデルベースの形状を作成した後、モデルベースを上下に引き伸ばすことでモデルの作成が完了します。
カスタムモデルが作成されると、ルートが自動的に再生成されます。
・Select Lens
可視光カメラ、赤外線カメラでの撮影を選択します。
赤外線カメラを搭載しているモデルではIRを同時に選択することができます。
・GSDの設定
GSD(Ground Sample Distance)とは、地上の隣接する2つのピクセル間の物理的な距離です。
GSD 値が小さいほど、解像度が高く、データ サイズが大きくなります。GSD値を調整すると、斜面との距離のパラメータに影響します。
・Safe Takeoff Altitude、Distance to Surface
安全離陸高度と対象物までの距離の設定をします。
・Global Flight Speed
飛行ルートを飛行する際の航空機の速度を設定します。
・Upon Completion
自動航行が終了した後の行動を選択できます。
「Return to Home」,「開始地点でホバリング」,「タスクの終了」,「その場で着陸」の4種類から選択します。
・Advanced Settings
・Takeoff Speed
離陸速度を設定します。飛行する場所の状況などを踏まえて安全な速度に設定してください。
・Side/Forward Overlap Rate
高いオーバーラップ率は、航空機が撮影した隣接する写真間のオーバーラップを増やし、マッピング精度を向上させますが、マッピング効率は低下します。
・Photo Mode
「Timed Interval Shot」と「Distance Interval Shot」のいずれかを選択することができます。
・現在、DOCKではスマート3Dキャプチャの飛行ルートを実行することはできません。ユーザーは、リモートコントローラにルートを配布し、Pilot 2を使用してタスクを実行することができます。
・ラフモデルに明らかな欠落部分がある場合は、まずカスタムモデルを追加してから飛行ルートの生成を行ってください。
・航空機がタスクを実行する際には、十分なスペースがあることを確認してください。ビルとビルの間の狭い空間や、木々が密集したエリアでタスクを開始することは避けてください。
・RTKが収束し、信号強度が良好で、ラフモデルデータの収集時またはスマート3Dキャプチャ作業中に警告メッセージが表示されないことを確認してください。
6.直線ルート
直線ルートはその名の通り、直線状に長いエリアルートです。エリアルートとの違いは、マッピングエリアを距離で分割することができます。
高速道路、河川、パイプラインなどに最適なルートとなります。
DJI Pilot 2(送信機のアプリ)でも直線ルートが作成可能ですが、FlightHub 2ではマップ上に構築済みの3Dモデルをインポートしたものに対して設定でき、Pilot 2では2Dマップ上でしか設定できなかったところが2.5次元マップ上で設定できるので、非常に設定が楽になり、より明確に設定できるようになりました。
直線ルートを作成する前に、FlightHub 2上でモデリング(第7項参照)するか、3Dモデルをインポートして、マップ上にモデルを表示させる必要があります。
直線ルートの設定方法の詳細はコチラ
直線ルートの設定方法の詳細
1.必要に応じて飛行経路の中心線の点を描画します。描画が完了したら、最後の点をクリックしてエリア描画の完了を確認します。
2.中心線が確定すると、デフォルトのExtension Length(拡張の長さ)に従ってマッピング領域が生成され、直線ルートが生成されます。
3.飛行経路が生成された後、中心線または右上の中心線編集ボタンをクリックすると、中心線の軌跡を再度編集することができます。Shiftキーを押しながらクリックすると、最初の終点の前に点を追加することができます。
4.グローバル設定をします。
・ルートの基本情報
中心線の長さ、カバーエリア、飛行経路の長さ、推定所要時間、推定写真枚数などの情報を表示します。
・Reference Takeoff Point Settings
地図をクリックして、基準離陸地点を設定します。
・Select Lens
航空機が複数のレンズをサポートしている場合、レンズを選択できます。
・飛行ルートフォーム
・Zigzag Routeは、ジグザグ軌道に沿ったマッピング領域を、より高い重複率でカバーします。
・Single Routeでは中心線に沿ってのみ飛行します。
・Extension Length
マッピング領域を中心線から左右に拡張する距離を同時に設定できます。 をクリックして拡張距離を個別に設定することもできます
・Cutting Distance
マッピングエリアのカット距離を設定できます。
長い飛行帯の場合、必要に応じてカット距離を調整することで、マッピングエリアの各セグメントの中心線の長さを制限できます。
これにより、飛行ルートの実行時により効率的な計画が可能になります。
・Merge Mapping Areas
隣接する飛行帯セグメントを必要に応じてマッピングエリアとして結合できます。また、結合したマッピングエリアを元の状態に分割することも可能です。
・Flip Mapping Area
クリックすると、直線ルート領域が反転します。
・GSD
GSD(Ground Sample Distance)とは、各ピクセルが表す地上の物理的な距離です。GSDの値が小さいほど解像度が高くなり、データサイズが大きくなります。GSD値を調整すると、飛行高度などのパラメータに影響します。
・Altitude Mode
ASL:海面からの高度を飛行高度として設定します。 航空機は、この高度で一定に飛行します。
ALT:離陸地点からの高度を飛行高度として設定します。 航空機は、この高度で一定に飛行します。
AGL: 航空機下の地面に対する飛行高度を設定します。 航空機は、地上の起伏に応じて飛行高度を調整し、地上に対する一定の高度を確保します。
AGLを選択した場合は、高度変化のある飛行ルートを生成するために、マッピング対象地域の標高モデルをインポートする必要があります。標高モデルは、以下の3つのソースから取得できます。
・DJI FlightHub 2内蔵のグローバル標高データ:DJI FlightHub 2は、すぐに使える内蔵標高データを提供します。標高データの誤差範囲は10~30メートルです。
・既存の標高モデルのインポート:モデルライブラリで[import]をクリックし、標高モデルファイルをアップロードし、[Display Model on Map once Imported]を選択します。DJI Terraで生成された標高データファイルをアップロードするには、dsm.tifまたはgsddsm.tifファイルをアップロードします。
ファイルをアップロードした後、「Map Models」ページに移動し、アップロードした標高モデルファイルを選択し、「Load elevation data」アイコンをクリックします。
・DJI FlightHub 2 でのクラウドベースのモデル再構築(推奨):エリアルートに沿った飛行タスクが完了した後、DJI FlightHub 2 を使用してクラウドベースのモデル再構築を実行できます。
一般的に、読み込んだ標高データは内蔵のグローバル標高モデルよりも正確です。そのため、地形追従には内蔵のグローバル標高データではなく、読み込んだ標高データが使用されます。読み込んだ標高モデルの適用範囲外では、グローバル標高データが使用されます。
異なる標高データを持つ複数のベースマップが同時に読み込まれ、ベースマップが重複する場合は、重複する領域で最も高い標高が、飛行の安全性を確保するための地形追随ルートの設計に使用されます。
・Takeoff Mode
Direct Ascent:航空機は出発地点の高度まで上昇し、出発地点まで直接飛行します。
Safe Takeoff:航空機は出発地点まで飛行する前に安全な離陸高度まで上昇します。
「Direct Ascent」を選択し、安全な離陸高度を近くの障害物より
20m以上高く設定することをお勧めします。
・Global Flight Speed
航空機の最大飛行速度です。実際の用途に合わせて速度を設定してください。
・Flight Route Direction
ジグザグ飛行ルートの方向を中心線に対してparallel(平行)またはVertical(垂直)に設定できます。
「parallel to center line」 「Vertical to center line」
・Elevation Optimization & Boundary Optimization
Elevation Optimization(高度の最適化):有効にすると、航空機は飛行ルート完了後にマッピングエリアの中心へ移動し、一連の傾斜角度の写真を撮影して高度データの精度を向上させます。
Boundary Optimization(境界線の最適化):有効にすると、航空機は飛行ルート完了後にマッピングエリアの中心へ移動し、一連の傾斜角度の写真を撮影して高度データの精度を向上させます。※「parallel to center line」のみ
Boundary Optimizationが無し(左)とあり(右)
・Upon Completion
自動航行が終了した後の行動を選択できます。
「Return to Home」、「開始地点でホバリング」、「タスクの終了」、「その場で着陸」の4種類
・Advanced Settings
Takeoff Speed:最初のウェイポイントまでの飛行速度を設定できます。
Side/Forward Overlap Rate:オーバーラップ率を高く設定すると、航空機が撮影した隣接する写真間のオーバーラップ率が高まり、マッピングの精度が向上しますが、マッピングの効率は低下します。
Photo mode:ユーザーは、「Timed Interval Shot(時間間隔撮影)」と「Distance Interval Shot(距離間隔撮影)」のいずれかを選択できます。
Include Center Line:有効にすると、ジグザグ飛行ルートに中心線の軌道が含まれます。※「parallel to center line」のみ
Include Center Lineが無し(左)とあり(右)
■ルート管理
FlightHub 2上では飛行ルートに数の上限はございません。この項目では、膨大に作成した飛行ルートの管理について説明します。また、FlightHub 2は飛行ルートのインポートもエクスポートももちろん可能なので、Pilot 2やその他飛行ルート作成アプリケーションとも相性抜群です。
1.Flight Route Libraryの見方
FlightHub 2では膨大な飛行ルートをルートタイプごとにソートしたりフォルダ分けが行えるため、飛行ルートの管理がやりやすいです。また、検索もかけられるので目的の飛行ルートを発見しやすいです。
Flight Route Libraryの見方はコチラ
Flight Route Libraryの見方
「Flight Route Library」をクリックすると、左側にファイル構造が表示され、選択したフォルダ内のファイルが右側に表示されます。1.フォルダ:ここですべてのフォルダを管理できます。
選択したフォルダ内のファイルは右側に表示されます。
サブフォルダに保存されたファイルは、サブフォルダが選択された場合にのみ表示されます。
・フォルダの作成:現在選択されているフォルダの下にサブフォルダを作成するには、をクリックしてください。
・フォルダの管理:フォルダ名をクリックすると、フォルダ名を変更できます。フォルダをドラッグすると、階層を変更できます。フォルダ名の後の数字は、現在選択されているフォルダとそのサブフォルダ内のフライトルートの総数を意味します。
2.ルート:フライトルートの基本情報を表示します。
Ctrlキーを押しながらクリックすると、ルートを複数選択でき、さらに詳細設定を行うことができます。
3.フライトルートのインポート:クリックすると、フライトルートをインポートできます。
4.フライトルートの追加:現在のフォルダに新しいフライトルートを作成します。
5.航空機モデルの検索:航空機モデルをフィルタリングすると、指定の航空機モデルで実行されたフライトルートを表示できます。
6.更新時間によるソート:フライトルートを最終更新時間でソートできます。
7.フライトルートのフィルタリング:フライトルートのタイプを選択し、指定のタイプの全てのフライトルートをフィルタリングすることができます。
8.検索:フォルダまたはフライトルートの名前で検索することができます。
条件に一致するフォルダおよびルートファイルが検索結果に表示されます。
9.フライトルートのマージ:ファイルを選択し、マージすることができます。
選択したルートは、以下の要件を満たしている必要があります。
・ウェイポイントルートのみがサポートされています。
・ルートは同じ航空機モデルによって実行されます。
・ウェイポイントの高度が離陸地点からの相対高度として設定されている場合は、離陸地点を設定する必要があります。
・現在サポートされている機種は、Matrice 30シリーズ、Matrice 3Dシリーズ、Mavic 3Enterpriseシリーズ、Matrice 4Enterpriseシリーズ、Matrice 4Dシリーズです。
10.選択したフライトルートファイルを削除:ファイルを選択し、削除します。
11.フライトルートのダウンロード:選択したフライトルートをkmzファイルでダウンロードします。
2.飛行ルートのインポート・エクスポート
FlightHub 2では、PCのローカルからのインポートおよびエクスポート、送信機のアプリケーションPilot 2に対してのインポートおよびエクスポートに対応しています。
特に、Pilot 2に対してのインポートとエクスポートに関しては、どれだけ送信機が離れていたとしてもSDカードを介さずクラウド上でやりとりを行うため非常に有用です。
飛行ルートのインポートの方法の詳細はコチラ
飛行ルートのインポートの方法の詳細
〇PC内のkmzファイルをインポートする方法
をクリックして[Import KMZ File]を選択してインポートするkmzファイルを選択します。
・KMZファイルには、wpmz/template.kmlとwpmz/waylines.wpmlが含まれている必要があります。
・アップロードの進行状況とステータスが表示されます。ファイルがアップロード中またはアップロード待ちの状態であれば、ユーザーはファイルのアップロードを停止することができます。
〇DJI Pilot2で作成した飛行ルートをインポートする方法
DJI Pilot 2ユーザーは、DJI FlightHub 2クラウドサービスにログインし、クラウドフライトタスクにアクセスできます。
DJI Pilot 2のホーム画面に入り、フライトルートライブラリで飛行ルートを選択し、タップしてルートをクラウドにアップロードすることもできます。
飛行ルートのエクスポートの方法の詳細はコチラ
〇PC内にkmzファイルをエクスポートする方法
エクスポートしたいルートを選択してをクリックすると別タブが開き、ダウンロードが開始します。
Ctrlキーを押しながらクリックして、複数ルートを選択すれば、Zipファイルでまとめてダウンロードできます。
〇DJI Pilot2内に飛行ルートをエクスポートする方法
DJI Pilot 2ユーザーは、DJI FlightHub 2クラウドサービスにログインし、クラウドフライトタスクにアクセスできます。
DJI Pilot 2のホーム画面に入り、飛行ルートをタップし、クラウドを選択すると、DJI FlightHub 2で作成した飛行ルートを表示およびダウンロードできます。
以上が本項の内容となります。飛行ルートの作成については、ネット環境さえあれば誰でもできるので、繰り返し作成して仕様に慣れてしまった方が早いです!
次項では、作成した飛行ルートをどういったスケジュールで自動スタートさせるか設定できる飛行計画作成について詳しく解説します。
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